◇◇◇◇海外ビジネス体験談コラム◇◇◇◇
鬼より怖い、宗教警察
●宗教警察、殆どの方はご存じないと思います。
●いったいなんだと思いますか?
●そう、泣く子もだまる、鬼より怖い、宗教警察がサウジの町を巡回しているのです。この宗教警察、常に数人で行動しています。私が見たのは忘れもしない、ジェッダへ着いて2日目の事でした。
●私が丁度、シッピング街を歩いていると、ウー、ウーと警告のようなサイレンがなるではありませんか。古くは空襲警報(私は経験のない世代ですが、映画でよく観ます)、
新しくはラップの中に出てくる様なサイレン音です。
●周りの店がいっせいにシャッターを下ろし始めました。もしかして、テロの攻撃か!?
●と思いきや、何とお祈りの開始の合図だったのです。それが街中に響き渡ります。つづいて、ミナレットと呼ばれる塔の上に備え付けられた スピーカーからコーランのお経が聞こえてきます。イスラムの信者は急いで、祈祷所へいくか、その場でメッカの方向を向いてすわり、お祈りを始めなければなりません。
●ところがどの国にも、サボる人達がいるものでイスラムの信者の中にもお祈りを誤魔化そうとする若者がいます。それを取り締まるのが、宗教警察の仕事です。
●彼らは、日本の警察と比べ物にならないほど厳しく、長い棒でタイミングよくお祈りを始めない信者を遠慮なく殴ります。 世界の宗教の中でも厳しい自然環境から生まれたイスラムはその規律の厳しさで有名ですがそばで見ていると、
それは凄い。逃げ回る若者もおり、警察も意地になって追いかけ捕まえます。まるで泥棒と警察のようでした。
●このときほどアジア人の顔をしていて良かった、と思った時はありません。アジア人はイスラム信者である事は殆ど無いので (特に中国系、もちろん日本人もその仲間になります)警察も目をつけません。インド系やアラブ系の顔(ユダヤもアラブの仲間です)をしていてイスラムでないとトラブルになります。
●彼らはどうやって、イスラム教徒でないか証明しているのでしょうね。
●とにかく、これが毎日4回あるわけです。サウジアラビアの刺激に満ちた日々、その一端をお分かりになった事と思います。皆様も、チャンスがあったら、是非一度訪れてください。
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