日本語にも英語にもある長母音ですが、中国語にはないそうです。香港から移住した生徒が話す英語はどれも短母音で、Noと言う時は「ノ!」と弾丸の如く素早く耳の脇を通り過ぎます。それをどうにか伸ばして伸ばしてと、しつこく大げさに繰り返し、やっと「長い音」の意味が分かったようです。互いに向き合って口を大きく上下左右に開けている姿は、傍から見るとさながら福笑いのようではないでしょうか。最近はLong vowel (長母音)と注意しただけでちゃんと言い直せるようになって、しめしめと一人満足感に浸っています。次は二重母音ですがこれは日本人の生徒も苦労します。日本語ではあまり使わない下顎を、外せと言わんばかりに酷使させられるのですから習う方も大変です。顎がミシミシメリメリ言う度に喜ぶ先生を、一体どんな人だと思っているのでしょうか。顎を外さないよう気を付けてください。
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