◇◇◇◇海外ビジネス体験談コラム◇◇◇◇
シンガポール事情
●シンガポール、アジアの真珠、とも言われています。小さな島国国家ですが、東南アジアを引っ張って来た国であり、いまでもこの地域で、最も経済的に発展している国です。
●リークアンユー、という建国の父といっても過言でない、偉大なリーダーの存在により、一大発展をしました。読者の皆様の中にも、シンガポールを訪れた方は多いと思います。
●リークアンユーが良い意味での独裁政治を長年貫いた為、中国人、インド人、マレー人が混じって住んでいるのにも拘らず、それなりの秩序が保たれています。
●また、熱帯地域にある国(地図をみると殆ど赤道直下です)であるにも関わらず、清潔で、いわゆる熱帯らしくない雰囲気を持っている事に、訪れた方は強い印象をお持ちでしょう。
●この国では、タバコの吸殻を道に捨てた事が警官に見つかると、罰金を課せられます。文化がかなり違う国民の間で秩序を保つ為に、他の国にはない、厳しい法律がある事も事実です。中には、やり過ぎ、と思う決まりもあります。
●さて、シンガポールにおけるビジネスですが、華僑とのビジネスが基本です。この国の華僑は、広東、福建から来た人々がその中心で、既に自分の故国を離れて数世代過ぎた人達です。ただ、英国に支配されてい た影響が強く残っている事、国を発展させる為に、
欧米に過去何年にも渡って、有能な学生を多く送って、彼らがリーダーグループを形成している事から、ビジネスは、アジアの国としてはかなりドライです。
●日本の会社がシンガポールでビジネスを行う時に気をつけなければいけない事の1つに、シンガポール人は平気で会社を移ることが上げられます。少しでも給料の良いオファーが来ると、他社へ動く率が高い事がそれを物語っており、
苦労している企業も多いようです。アジア的に、ウェットな感情を期待しても、シンガポールに於いては期待はずれになると思います。
●一方、ITの発達、社会インフラへの投資、合理的な考え方など、シンガポールがビジネスの面で、引き続き東南アジアを引っ張る国である事には、変わりありません。
●シンガポールでビジネスをされている日本企業は沢山ありますが、アジアのなかに位置していても、そのビジネス感覚は非アジア的であることを常に意識してください。
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