◇◇◇◇海外ビジネス体験談コラム◇◇◇◇
オランダビジネス事情
●オランダと日本は歴史を紐解いてみると深い付き合いである事が分かります。2つの国は、 世界の歴史の中で特別な関係の道を歩んできた、と言えるでしょう
●オランダは、日本に比べてもその国土が約1/9と小さな国ですが、日本人の中には沢山のオランダに関しての情報があります。
●チューリップ、ゴーダチーズ、エダムチーズ、風車、レンブラント、ゴッホ、飾り窓、運河、ローヤルファミリー、出島、そしてハイネケン
●少し考えただけでもこのくらいあり、皆さんもこれらの殆どの名前を聞いた事があると思います。
●日本がオランダから買っている商品の代表的なものには球根、乳製品等がありますが、面白いところでは、 パプリカと呼ばれる野菜があります小さな物は日本ではピーマンといい、日本産ですが、甘みのある大きな物は日本では採れず、韓国とオランダから入ってきます。
赤、緑、オレンジ色をした3種があり、サラダに入れても、そのまま食べてもおいしく、私の好きな野菜の1つです。
●さて、オランダのビジネスの特徴の第1は、昔から世界に目を向けた企業が多い事でしょう。エレクトロニクスのフィリップス、石油の シェル(今では英国との共同企業体ですが)、アムロなどの銀行など、
国が小さいが故、海外へ展開を図る必要があったのでしょう。
●又、オランダ人は英語を流暢に話す人が、世界の国の中でずば抜けて多い事も特徴の1つです。海外のいろいろな国を歩いているとよく分かりますが、 地元のスーパーマーケット、デパート、一般店の店員さんは殆ど英語が出来ません。日本もそうですが、町のスーパーへ行ってレジの店員さんに英語で話しかけても、
全く会話にならないでしょう。(もちろん、変人と見られたくないので、私はやりませんが-笑い-)
●それがオランダでは、大きく違っています。小さなお店へ行っても、ほとんどの場所で、英語で通じるのです。ですから、オランダ人は英会話で駅前留学とかNOVAウサギ、と言っても全く理解できません。
●この事実も、国全体が早くから世界へ目を向けていたからでしょう。今オランダは世界の大国には入りませんが、所謂大航海時代には、イギリス、スペインと並んで、列強国の1つでした。
●さらに、オランダ人は周りのヨーロッパの国々の人に比べ、背が高く、骨太です。ドイツ人も大きい方ですが、それ以上にオランダ人は、平均すると男も女もヨーロッパ人の中で、
一番背が高く骨太でしょう。その背丈を利用して、上から見下ろすように、話してくる姿は迫力があります。
●ただ、ドイツなどに占領された過去の歴史の中から、小さい国が列強に囲まれた環境で生き延びる知恵が備われており、決して傲慢な国民ではありません。
世界レベルで評価すると、やや遠慮がちなところがあり、主張もほどほどで、日本人とは、俗に言う、馬が合う、でしょう。
●その反面、いい加減なところがあります。特にドイツ人と比べると、詰めに甘い面、実行・推進する迫力に欠けている面が目に付きます。その分、見方によっては、優しく、穏やかな気性とも言えますが。
●ヨーロッパの中でビジネスをやっていると、このオランダ人の性格を利用できます。それは、国際会議のまとめ役に最適なのです。英語力、大きな力の強い国との駆け引き、
小さな国からの仲間意識の引き出し、落しどころをみつけて、全員をそこへ追い込む、などはオランダ人気質の本領発揮と言ったところでしょう。
●オランダ人とビジネスをする時には、以上のことを頭に置いて、良きパートナーとして進めてください。
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