◇◇◇◇海外ビジネス体験談コラム◇◇◇◇
世界で一番細長い国
●東西200KM、南北4300KM、これ何のことか分かりますか。比率にすると、1対21になります。
●これはチリの国の縦横の長さと幅です。日本よりも遥かに細長い事が想像できると思います。この国が南緯16度から50度位にかけてほぼ南北に位置しているわけです。
●従って北部は亜熱帯気候で、イキケという都市を中心に砂漠が広がっています。首都のサンティアゴ周辺は温暖で地中海性気候になっており、 何度も述べたようにワインの葡萄作りに適しています。さらに南下してサンラファエル位まで行くと針葉樹がおおくなり、北海道に似た気候になってきます。
そして、プンタアレナスという南米大陸の最南端に近い町まで行くと氷河を見る事もできます。
●この様に西は太平洋、南は南極、北は砂漠、そして東はアルゼンチンとの間にスキーができるぐらいの高い山脈に囲まれたチリは、大陸にありながら島国のような環境であり、
チリ人の性格にもそれが見受けられます。日本人、英国人、いずれも島国ですね。その1部の特徴がチリ人にも当てはまる事、興味深いです。
●さて、このチリを私は何度となく旅行しました。富士山を小さくコピーしたような美しい容姿をもつオソルノ火山、 大気がとても澄んで安定している事から、世界中の天文学者が天文台を作って観察をしているママユカ近辺、
砂漠に咲く花が美しいアントファガスタから内陸に入ったあたり、そして、大陸最南端の氷河とペンギンが何万羽と住んでいる島など素晴らしい自然が豊富にあります。
●チリ人の殆どが白人で、他の南米の国のように混血が多くない事を以前に書いたと思いますが、それは1400-1500年にスペイン人が初めて入ってきた時、
先住のインディオを殺した為です。一説では、この地のインディオはレベルが低く、スペイン人と協力ということもできず、 一方的にスペイン人に乗っ取られたのでしょう。コロンビア、ペルー、ベネゼエラ、メキシコ等とは大きく違っています
●1度、一番北にあるアリカという町でビジネスを行い(ほとんどペル-との国境の町です)、その日の内に最南端のプンタアレナスまで行った時の事です。
飛行機でサンティアゴ経由約4時間、移動時間を含めると7時間ぐらい掛かります。
●アリカは太平洋に面し常夏で、ビーチもあり、ランチをビーチサイドのレストランで太陽を十分に浴びて気持ちよく取りました。気温は30度位あったでしょう。そのまま、空港へ向かい、一路プンタアレナスへ。
●プンタアレナスへ着いた時は既に夕方でしたが、外気温はなんと5度。このプンタアレナス、冬は気候が悪く、風が強いので飛行機の着陸もスリルがあります。
そして半袖の私は、外へ出た瞬間凍えました。さらに、風がつよく、体感温度は多分1-2度だったと思います。
●こんなに激しい気候の変化を同じ日に、同じ国の中で経験することは、中々できません。これも経験の1つ、と思いながら、寒い、寒い、ハクショーン、を連発していました。
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