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翻訳発注者が知っておきたいDTP翻訳とは?依頼時のポイントと注意点を解説

DTP翻訳とは?依頼前に押さえたいポイント

DTP翻訳と通常の翻訳の違い

DTP翻訳は単にテキストを翻訳するだけではなく、翻訳後の言語に合わせてデザインやレイアウトを調整するサービスです。DTPは「Desktop Publishing(デスクトップパブリッシング)」の略で、パソコン上で文書のレイアウトやデザインを行う作業全般を指します。
通常の翻訳サービスでは原文のテキストを目的の言語に変換して納品するのみで、DTP作業は行いません。一方、DTP翻訳は翻訳したテキストを元のデザインファイルに反映させ、フォントの選定・文字サイズの調整・レイアウトの修正まで対応。つまり、翻訳後すぐに印刷や公開ができる状態で納品されるのが通常の翻訳との違いです。

なぜDTP翻訳が重要なのか

言語によるレイアウト崩れを防ぐ

言語が変わると文字数や行数も大きく変わってしまうものです。日本語から英語への翻訳では、文字数が1.5倍から2倍程度に増えるケースも珍しくありません。
例えば「連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」という日本語は、英語にすると「Explanation of future forecast information such as consolidated financial results forecasts」と明らかに長くなります。
翻訳では、このような文字数の変化によってテキストボックスから文字があふれたり図表と重なったりするトラブルが起こりがちです。DTP翻訳ならレイアウト崩れを防ぎつつ、元のデザインを維持したまま仕上げられるでしょう。

フォントのトラブルや文字化けを回避

パソコンで使われるフォントには言語ごとにさまざまな種類があるため、日本語のデザインで使われているフォントが英語や中国語などのほかの言語に対応しているとは限りません。対応していないフォントを無理に使おうとすると、文字が正しく表示されない「文字化け」が起きる原因になります。例えば日本語に訳す場合にはMS明朝や游ゴシック、英語ではTimes New RomanやArial、中国語の簡体字ではSimSunといった、それぞれの言語に適したフォントを選定する必要があるのです。
また、元の原稿で太字やアンダーラインなどの装飾が施されている場合、翻訳後も同じ位置に同様の装飾を反映させなければなりません。DTP翻訳では、ターゲット言語に適したフォント選定・書式設定を反映することでトラブルを避け、デザインの統一感と品質を保ちます。

デザイン性を維持し訴求力を高める

翻訳した制作物でも、元のデザインの魅力やメッセージ性を損なってはなりません。
レイアウトが崩れていると読みにくいだけでなく細部に配慮していない印象を与え、企業の信頼性低下につながる可能性もあります。逆に読みやすさやデザイン性が保たれていれば海外の読者にも情報が正しく伝わり、品質へのこだわりも感じられるため、ブランドイメージの向上につながるでしょう。

DTP翻訳が求められる制作物

  • 製品マニュアルや取扱説明書…図表やイラストと翻訳文の配置がズレてしまうと、内容の理解を妨げる恐れがあります。正確な情報伝達のためにも、レイアウトの維持が不可欠です。
  • カタログ・パンフレット・チラシ…商品の魅力を視覚的に伝える「顔」とも言える存在です。デザインの完成度が読者の購買意欲に直結するため、翻訳後も原版の訴求力の維持が求められます。
  • プレゼンテーション資料…商談やプレゼンの場では、視覚的なわかりやすさが説得力を左右します。レイアウトの崩れた資料では、プレゼンそのものの信頼性を損ねてしまうかもしれません。

その他、会社案内・IR資料・Webページ・商品パッケージなど、言葉とデザインが一体となって価値を生み出す制作物においてDTP翻訳は不可といえます。

DTP翻訳の依頼で失敗しないためのポイント

翻訳会社選びで確認すべき5つのチェック項目

翻訳とDTPを一括で依頼できるか

翻訳とDTPの作業を別々の業者に依頼することも可能ですが、修正のやり取りが煩雑になりがちです。 例えば、翻訳会社から受け取った訳文をDTP業者に渡して作業に入ったとします。その後に翻訳文の修正が必要となれば、翻訳会社に再度依頼して修正されたデータをDTP業者に渡し直す…といった手戻りが生じてしまうのです。時間だけでなくコストも余計にかかってしまうため、一括で依頼できる会社に依頼しましょう。
また、同じ会社であれば翻訳者とDTPオペレーターが連携して作業を進めるため品質が安定しやすく、トラブル発生時も責任の所在が明確なため安心して任せられます。

多言語展開の実績は豊富か

DTP翻訳を依頼する際は、自社が展開したい国や言語での実績が豊富かどうかを確認しましょう。
アラビア語のように右から左へ読む言語やタイ語のように文字の上下に記号が付く言語、中国語のように縦書きと横書きが存在する言語など特性はさまざま。特性を理解していなければ、翻訳文が長くなった際の適切な文字サイズの調整やその言語のルールに沿った自然な改行位置、文字化けしないフォントの選定といった細かなレイアウト調整が正しく行えません。実績豊富な会社であれば言語ごとの特性を熟知しており、高品質な仕上がりが期待できるでしょう。
また、特定の業界や分野での実績があれば業界特有の用語やデザインの慣習にも精通している可能性が高く、より自然で高品質な仕上がりが期待できます。

ネイティブチェック体制が整っているか

翻訳の正確さを保つために、複数の翻訳者による「クロスチェック」は欠かせません。しかし、DTP翻訳の品質を高めるにはそれだけでは不十分な場合があります。確認すべきなのは、ターゲット国のネイティブスピーカーによるチェック体制が整っているかどうかです。
ネイティブチェックでは文法的な間違いがないかはもちろん、その国の文化や商習慣に照らし合わせて直訳的な表現や不自然な表現、誤解を招くような言い回しがないかを厳しく確認します。特に海外向けのパンフレットといったターゲット市場の消費者に響く表現が求められる翻訳では、ネイティブチェックが成功の鍵を握るでしょう。
依頼先を選ぶ際はクロスチェックだけでなく、ネイティブチェックの体制もしっかり整っているかも確認するようにしてください。

対応可能なファイル形式・ソフトを確認する

DTP翻訳を依頼するには元のデザインデータを提供する必要があります。その際、自社が用意できるデータのファイル形式に翻訳会社が対応しているかを事前に必ず確認しましょう。
デザイン制作に使われるソフトはAdobe社のInDesignやIllustratorをはじめ、MicrosoftのPowerPoint、マニュアル作成に使われるFrameMakerなどがあります。せっかく依頼先を決めても、元データの形式に対応していなければ作業を進められません。
見積もりを依頼する前に自社で使用しているファイル形式とバージョンを伝え、対応可能かどうかを確認してください。

セキュリティ・機密保持体制は整っているか

翻訳を依頼する資料には、未公開の製品情報や技術仕様など機密性の高い情報が含まれるケースも少なくありません。万が一機密情報が漏れてしまえば、自社のビジネス活動に大きな影響を与えてしまうでしょう。
依頼前に秘密保持契約(NDA)を締結できるか、データの取り扱いに関する社内ルールや不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策がどのようになっているかを確認してください。特に上場企業やグローバル展開している企業では、コンプライアンスの観点からもセキュリティ体制の確認は必須となるでしょう。

発注前に知っておきたい料金のこと

DTP翻訳の料金を決める要素

DTP翻訳の費用は、大きく分けて「翻訳料金」と「DTP作業料金」の2つで構成されています。
翻訳料金は、通常の翻訳と同様に「1文字あたり〇円」や「1単語あたり〇円」といった形で計算されるのが一般的です。
一方、DTP作業料金は作業にかかる時間(工数)によって決まります。ページ数が多い・レイアウトが複雑で図や表が多い・修正の回数が増えるといった場合に料金が高くなる傾向があり、急ぎの納期を希望する場合は特急料金が加算されるでしょう。

正確な見積もりのために伝えるべき情報

正確な見積もりを取るためには、依頼時にできるだけ多くの情報を共有する姿勢が大切です。最低限、以下の情報を伝えておくと、後から追加費用がかかって予算オーバーしてしまうのを防ぎやすくなるでしょう。

  • 原稿のファイル形式とバージョン
  • 翻訳の言語ペア
  • 分野や専門性
  • 納期の希望
  • ページ数や文字数
  • レイアウトの複雑さ
  • フォントの指定
  • 用途や目的
  • 参考資料の有無

DTP翻訳を成功させるために

DTP翻訳を成功させるには、翻訳とレイアウト調整両方に精通したパートナー選びが欠かせません。コストと品質のバランスを取りつつスムーズに制作物を完成させたいとお考えの方は、ぜひ弊社ケースクエアの翻訳サービスをご検討ください。
弊社では、テキストの翻訳はもちろんDTP翻訳にも対応が可能です。 日本語・英語のほか中国語(簡体字・繁体字)・韓国語といったアジア言語に特化しており、各分野の専門知識を持つ翻訳者が在籍しています。
また、翻訳者の約半数が各言語圏に在住しているため、現地の「生きた言語感覚」に基づいた自然な翻訳を実現。ネイティブチェックによる高品質な納品体制も整えておりますので、まずは無料トライアルでその品質をお確かめください。

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